「そうか、もう君はいないのか」城山三郎 著

     

 

「そうか、もう君はいないのか」

         城山三郎 著

 

     

 

 

 

 

この本を選んだ理由

 

先日、図書館で借りた池上彰さんの

「考える力がつく本」に

城山三郎さんのことが書かれて

いて、興味を持ったので、図書館で

借りてきました。

 

本当は、「少しだけ、無理して生きる」

という本を読むつもりでいたのだけど、

隣に置かれていた「そうか、もう君は

いないのか」という題名の方に

心が動いたので、今日はこの本を

紹介したいと思います。

 

著者 城山三郎

1927-2007年、日本の小説家で、

経済小説の開拓者。

「少しだけ、無理して生きる」に

「論語と算盤」で有名な渋沢栄一に

ついて書かれているんだけど、とても

わかりやすくて、面白かった。

 

調べてみると、渋沢栄一の伝記も

書いていたんですね。そりゃ

詳しいはずだわ。

 

彼の小説は、高度成長時代の

官僚や、銀行、大企業で繰り広げら

れる人間模様が多く描かれています。

 

今後、読んでみたいと思った本

 

- 官僚たちの夏

- 小説日本銀行

- 毎日が日曜日

 

 

 

内容 

 

著者と妻の出会いから別れまでの手記。

 

 

 

感動、印象に残ったところ

 

p109

 

結婚して三十年ほどが経って、また二人きり

になった。正確には、二人暮らしは初めてで

あった。親の責任を果たした解放感もあれば、

子育てが終わった虚しさもあり、家の広さに

どこか落ち着かない感じがする。体の重心を

失いかねない心持ちがした。

 

 

人生の一区切りがあって、夫婦二人になるという

気分は、良くも悪くも、独特なもの。しかし、

いつか二人きりでいることにも慣れてしまえる

が、やがて永遠の別れがやってくる。

 

今回、夫婦でコロナに感染し、仕事に行かない

旦那と二人で過ごす2週間。なんとも不思議な

感じがした。

 

著者は、動物が好きなこともあり、

奥様がお弁当を作り、二人で動物園に

行く場面は、静かな時間が流れている

ことが伝わってきて、とても素敵だった。

 

私も動物が大好きなので、

今度動物園に行ってみようと思った。

でも、旦那と一緒に行きたいとは

思わなかった。

 

考えてみれば、旦那と二人でどこかに

行くことって、子供が生まれてから

ほとんどない気がする。

五年後、旦那が65歳で退職し、

ずっと家にいることになったら、

二人でどこかに行くだろうか。

 

多分、行かないと思う。笑

 

永遠の別れがやってくるその日まで、

きっと私たち夫婦は、スポーツクラブに

行って、いい汗かいたねと言いながら、

発泡酒か第3のビールで乾杯し、

毎日が終わる気がする。

 

 

p136

 

息子は何日か病院に通いつめ、

今日はニューヨークへ戻るという朝。

きっと息子も、これが別れの挨拶に

なると感じながら、孫の話などをし、

やがて来る出発の時間に。

息子と、そこまで見送ろうとした私が

病室を出ようとした瞬間、容子が明るい、

大きな声で呼び止めた。

 

 

次の瞬間、容子は息子に向かって、

直立して挙手の礼。

息子は驚きながらも、容子に向かい、

直立して挙手の礼を返す。

私はひさしぶりに笑い声を上げた。

もちろん、容子も息子も笑顔。

3人が笑っての最後の別れになった。

 

 

この場面、涙が止まらなかった。

いつか訪れるであろう

自分と息子の別れを想像し、

何度読んでもうるうるする。

 

息子だけでなく、旦那も、そして私の両親、

姑、友人。喧嘩をしたり、不満があっても

必ずその日が来る。

 

私はこの容子さんのように

明るく笑って、さよならが

言えるだろうか。

 

私としては、ぽっくり、突然、

やっちまった!的な最期が希望。

となると、お別れが言えないかも

しれないので、常日頃から、彼らとの

時間を大切にしたいと心から思った。

 

 

 

 

 

 

 

里山シンプル生活  位田めぐみ 著

       

都心の便利な生活に慣れている

私には、自給自足的な生活は

無理だとわかっていても、

心のどこかでこっそり憧れを持って

いる。

 

この年齢になると、老後は便利で、

コスパのいい地方都市が一番だなー

なんて思うようになってしまったけど、

もう少し若ければ、チャレンジしたかな?

 

この本を選んだ理由

 

以前から、ロシア人女性と

国際結婚した男性の動画を

見ているんだけど、厳しい環境の

中で逞しく生活する姿が、とても

素晴らしいんですよ。

 

 


www.youtube.com

 

 

 

 

近所の方から譲ってもらうヤギの新鮮な

ミルク🥛や、白樺から出てくる

樹液ジュースを美味しく頂く彼らの

姿を見て、自然のありがたみを痛切に

感じ、たまたま図書館で農業のコーナーに

置いてあったこの本を読んでみたくなりました。

 

著者の位田めぐみさんは、愛知県出身で、

元々、美容師さんだったそう。

てっきり、パートナーの影響で、

里山暮らしという選択をしたのかと

思ったら、パートナーと出会う前に

一人で家選びをしたそう。

すごい決断力だわー。

 

 

 

梅干し

彼らは、梅干しに強い思い入れがあるという。

私も結婚したばかりの頃、一度チャレンジ

しようと思ったのだけど、難しそうだったので

断念し、かわりに姑が作ってくれる梅干しを

毎年食べていました。

姑は、梅干しと一緒に梅酢もくれるんだけど、

私は上手な使い方が分からず、捨てていました。

 

ところが、この本によれば、

梅酢には凄い副産物があって、

お酢の代わりにもなるし、

おにぎりを作る際の手水の

代わりにもなって、殺菌・

防腐効果があるのだそう。

知っていたら、捨てなかったのに!!

うううう残念。

 

味噌と醤油も自家製

 

絞りたての生醤油の美味しい事!

絞りかすの「もろみ」も美味しいのは

もちろん、エネルギーが強い!一口

摂るだけで元気になります。

 

 

私は味噌も醤油もスーパーで買いますが、

最近、醤油麹を作って、料理で頻繁に

使うようになったら、旦那が美味しい

美味しいと喜んでくれるので、今度は

味噌でも作ってみようかと思っている

ところ。

植物のエネルギー、そして自分が育む

素晴らしさは何ものにも代え難いですよね。

 

お薬は台所にある

 

明治生まれの私の祖母も、私が火傷をした

時、大根やじゃがいもをすって、傷を冷やし

なさいと言っていたっけ。

 

著者は、熱が出たら、頭にキャベツの葉を

乗せたり、浮腫んでいるときは、こんにゃく

湿布なるものを使って、治すのだそう。

 

子供の頭にキャベツの葉。

ぷぷぷ 可愛いったらないですね。

 

私の場合は、食べ物ではないけど、

子供が熱を出した時や、咳が続く時に

ミントやユーカリオイルを使って

いました。

劇的に治すわけじゃないけど、台所

の食材や、アロマは、痛みや不調を

緩和し、心地よくしてくれる

知恵だということがわかりました。

 

また、著者が勧める梅干しと生姜、

醤油に三年番茶を注いだ「梅醤番茶」は、

胃の弱い私にはピッタリだと思ったの

で、今日から早速作ってみたいと

思います。

 

太陽と月とともに

p134

我が家は暦をとても大切にしており、その

サイクルで動いています。いわゆる

カレンダーに使われている現代の暦

「グレゴリオ暦」だけでなく、旧暦や

月のリズムも意識しています。

 

会社員生活を送っている人の方が

圧倒的に多い現代では、全く不要になって

しまったけど、農業が主だった時代では

太陽と月のサイクルが大きな影響を

もっていたということがよくわかりました。

 

占いで暦を学んでおきながら、あまり

その重要性を感じることができなかった私。

とっても恥ずかしい。

 

さて、私がこの本の著者のような

自然に即した生き方に興味をもった

もう一つの理由は、これから、

日本円の価値がひどく下がり、

輸入品も入ってこなくなり、

物不足が深刻化した時に、

果たして外貨や証券、ゴールドと

いったものが役に立つのだろうか?と

思ったから。

 

先ほど紹介したご夫婦は、ロシアと

ウクライナの戦争が始まり、ロシアへ

の経済制裁の影響でルーブルが

暴落すると、この夫婦は、現金を

車に変えるため、大急ぎで

中古車を買いに出かけます。

 

その道中、車中でディーラーと

値段交渉が始まります。その間、

車の値段がどんどん跳ね上がって

いくのだけど、このシーンは、

平和ボケした私にとって、とても

衝撃的でした。

 

 

 


www.youtube.com


www.youtube.com

 

 

そして、直感的に「物々交換」の

時代が来る未来も見据えておく

必要があると思ったので、これから

少しずつ、この手の本も読んでいこう

と思います。

 

 

     

正義を振りかざす「極端な人」の正体 山口真一 著

著者の山口真一さんは、

ご専門は計量経済学だそうで、

ネットメディア論、情報経済論、

情報社会のビジネスなどについて

研究されている方です。

 

 

正義を振りかざす「極端な人」の正体

 山口真一 著



この数年、炎上しない日がないくらい、

ネットは罵詈雑言で溢れている。

意見が違うという理由だけで、

相手を「敵」とみなし、激しく批判する人。

不謹慎な行為をしたと誹謗中傷を繰り返す人。

なぜこんなに不寛容な人が増えたのだろうか?

この本は、自分は正しいことをしていると

思い込んでいる人のことを「極端な人」と

表現し、彼らの正体は、どんな人なのかを

検証している本です。

また、自分が「極端な人」にならないために

どうしたらいいのかがわかります。

 

 

著者の検証による「極端な人」の

年収や男女比、属性などの数字が

あげられていたが、それほど大きな

差はないように思えた。

 

 

 

でも炎上参加者はたくさんいるので、

「極端な人」も同数いるかと思いきや、

炎上したコメント数のIPアドレスを調べると

同じ人間が何度もコメントを書いていたそう。

なので実際、「極端な人」はとても

少ないのだそう。

 

それが本当なら、その数人の

エネルギーたるや恐るべし。

違うところに使うことはできないものか。

 

さらに驚いたのは、「極端な人」の

年齢層が中高年に多いということ。

 

暇なんだね。

 

今までは、ネットにおけるマナーや法律が

曖昧だったが、「極端な人」たちのおかげで、

今後は様々な対策が取られると思う。

 

つい先日、Twitterの買収に成功した

イーロン・マスクが、Twitterは

実名にするとまで言っているそう。

果たして、これまでネットで息巻いていた

人々は実名で同じ行為ができるのか、とても

興味深い。

 

が!!

 

この本によれば、彼らのほとんどが、

正義感から誹謗中傷を書き込んでいるので、

そう簡単ではないという。

 

正義中毒という概念である。中毒になって、

それで不満を解消しているような人が、

ちょっと実名性になったからといって、

果たしてその快楽に争うことが出来る

だろうか。自分の正義の鉄砲によって

相手が社会的制裁を受ける様は、それほど

までに美味なのである。

 

自分のことは棚に上げ

自分の価値基準で人をジャッジする。

全く自分を疑わない怖さ。

 

なかなか手強いね。

 

 

法律や企業が、自由な発言を抑制すると

なると、これまた極端な方向に

向かいやすいし、どうしたものか・・・

 

結局のところ、私たちがその「極端な人」に

ならないよう努力するしかないようだ。

 

著者によれば、

 

もしテレビの前で声を

荒げて批判しているとしたら、

「極端な人」予備軍である。

「自分はこの人たちと違って

正しいんだから批判して当然」と思った時、

あなたは正義中毒に侵されているのだ。

 

 

あ〜数年前の私だ。

実は、このブログを立ち上げる

数年前まで、全く自分が見えておらず、

可哀想に、私も正義マンだった。

ネットに投稿したことはないけどね。

 

どうして気がつくことが

できたかというと

本のおかげだと思う。

 

他人のことばかりを見て、

自分のことを全く見て

いなかったのよね。

 

 

著者が勧める

「極端な人」にならないための5箇条

  • 情報の偏りを知る
  • 自分の「正義感」に敏感になる
  • 自分を客観的に見る
  • 情報から一度距離をとってみる
  • 他者を尊重する

 

つーことで、やっぱり、本をたくさん読んで、

視野を広げ、情報の偏りを防ぐことが

一番だということがわかった。

 

 

「喰らう読書術」 荒俣宏 著

久々〜

実はコロナに感染してたんだYo~♪

最初は旦那が感染。

飲み会が続いていたので、

心配してたんだけど、

とうとうという感じ。

 

濃厚接触者ということで、

私も仕事を休むことになる。

 

うわ〜どこにも行けず、夫婦二人。

息が詰まりそう。

 

と、言っている間に私も感染。

結局、14日間自宅に閉じこもって

生活しておりました。

 

偶然にもコロナに感染したと旦那から

連絡もらう前に図書館に寄っていたので、

有り余るこの時間を読書に使うことができ

て、ラッキー。

 

この時借りて来たのが、今日紹介する本。

 

 

 「喰らう読書術」 荒俣宏 著

 

 

 

荒俣宏さんは、1947年生まれの

博物学者。

そもそも博物学者って何?

 

*博物学は、自然に存在するものに

ついて研究する学問

広義には自然科学のすべて。

 

荒俣さんといえば、「帝都物語」が

代表的な作品ですが、とにかく

さまざまな分野に精通している

かたですよね。

 

この本に紹介されているのは

奇妙キテレツな本ばかり。

荒俣先生は、本の収集家でも

あるそうなので、先生らしいなと

ニヤニヤしてしまいました。

 

普通の学者さんなら、絶対に

読まない怪しい本でも先生は

差別することなく、しっかり

その本の良い部分を拾い上げる。

 

それがよくわかる先生の言葉。

 

本の中に隠れている埋蔵金を

嗅ぎ当てるコツは、

偏見をもたないこと。

 

 

なるほど〜 _φ(・_・メモメモ

 

 

さらに荒俣先生は、

 

読書は精神の食事

 

だと言う。

 

食事は、生きるため。

脳の栄養は知的刺激物。

 

心が求める一番バランスよく

豊かな栄養は「経験」。

自分の感情と現実が伴って、

強力な栄養になる。

もちろん失敗も重要な栄養となる。

 

次に重要な栄養は、他人の体験。

これは自分が体験できない。

つまりヴァーチャルな体験。

でも脳はそれをリアルなものと

捉えることができる。

これが「本」なのだ。

 

確かに〜〜〜!!!

しかも小説なら、与えられた

映像を観るのではなく、

自分が勝手にイメージすることもできる。

なるほど〜本についてそんなふうに考えた

ことがなかったので、目から鱗とは

このこと。とても勉強になった。

 

 

さて、ちょっと脱線してしまうのだけど、

荒俣先生が紹介されている本の中で、

とても興味深いことが書かれていたので、

備忘録として残しておこうと思う。

 

 

旧ソビエトの話

 

「わが宇宙への空想」

p68〜p70

人びとが土地を自由に買えないのも、

交通事故が起きて道路が渋滞するのも、

年をとって歩けなくなるのも、

地震や大津波が、起きるのもみんな

重力が作用しているせいだ。

ならば、無重力世界である宇宙に

進出することがソ連的な未来国家の

ヴィジョンである、という発想です。

〜略〜

もし重力がなければ、たとえば

小作の人なんかは空中に家を

造ればいい。空間全部を動ける

ようになれば、つまり3Dになれば、

私たちはいろんな「土地の呪縛」から

解放される。

 

 

 

 この本の著者、ツィオルコフスキーの

描いた空想が、今話題のNFTやメタバースと

いったヴァーチャルな世界のイメージと

リンクする。

 

メタバースの世界では、"LAND"といった

土地が売れているそうだ。

 

おお!これでやっと私たちは無重力の

世界で自由になれる!

 

ツィオルコフスキーが夢見た世界が

目の前に!と、思ったのも束の間。

 

よくよく調べてみると、なんと、

デジタルでできたこの小さな空間は、

すでに大企業や金持ちが買っていて、

平均1.5 ETHなので、50万円前後の

価格になっています。

 

3Dの世界(無重力)の世界でも、

我々は土地の呪縛からは、逃れられないし、

やっぱり未来もお金持ちと権力者が

世の中を支配することがわかった。

 

                     

「本の読み方 スロー・リーディングの実践」 平野啓一郎 著

        


最近、ブログを書くことが

目的になってしまい、

きちんと本が読めていない

気がしていました。

そこで、インプット大全や

アウトプット大全を再読しつつ、

読書について書かれた本を

手当たり次第読んでみようと

Amazonで検索すると、

平野啓一郎さんも読書に

ついて書かれていることを知り、

早速購入。

 

 

      

 

 

 

それがこちら

「本の読み方 スロー・リーディングの実践」

平野啓一郎 著

 

本当の読書は、単に表面的な知識で

人を飾り立てるのではなく、内面から

人を変え、思慮深さと賢明さとを

もたらし、人間性に深みを与える

ものである。そして何よりも、

ゆっくり時間をかけさえすれば、

読書は楽しい。私が伝えたいことは、

これに尽きると言っていい。  

闇雲に活字を追うだけの貧しい読書から、

味わい、考え、深く感じる豊かな読書へ。

本書が、その一助となれば幸いである。

 

さらに

 

一年間に何冊読んだ、といった類の

大食い競争のような読書量の誇示にも

辟易していた。

〜略〜

速読とは、「明日のための読書」である。

〜略〜

 それに対して、スロー・リーディングは、

「五年後、一〇年後のための読書」である。

〜略〜

長い目で見たときに、間違いなく、

その人に人間的な厚みを与え、本当に

自分の身についた教養を授けてくれるだろう。

 

 

思慮深さ、賢明さ、人間性の深み、教養!

 

全て、私に欠けているものじゃないか!!

欲しい。💕

喉から手が出るほど

欲しいアイテム。

 

 

この言葉を読んで、スローリーディングは、

投資とよく似ていると思った。

 

短期投資が速読で、長期投資が

スローリーディング。

 

短期投資は、売り時、買い時の

目利きが必要と言われるが、

博打的要素が強く、着実に

資産を増やすという目的には

向かない。

 

一方、長期投資は、素人でも毎月

一定額を積み立てていけば、多少の

リスクはあれど、着実に資産が増えていく。

 

スローリーディングも、わからない言葉を

読み飛ばすことなく、コツコツ調べながら、

時間を見方につけ、読み込んでいけば、

著者の言う「思慮深さ、賢明さ、人間性

の深み」を身につけることができるということ。

 

なんかやれる気がしてきた。

 

なぜかというと、2〜3年前まで、

体が硬くて絶対に無理だと思って

いたポーズが、毎晩30分以上

ストレッチ&ヨガを続けたおかげで、

できるようになった。

 

つまり、ゆっくりだけど、この方法が

着実に成果を上げる方法だと

自分自身が実感しているから。

 

読書を始めた当時は、量をこなせば

私のような教養の欠けている人間でも

なんとかなると思っていた。

でも、この本を読んで、それが

間違いだとわかった。

 

特にこの部分。

 

記憶に残りやすいのは、自分にとって

馴染みのある言葉や、自分が普段から

関心を持っている言葉である。あるいは、

トラウマとなっている出来事に関する

言葉を、「無意識」に拾ってしまう

かもしれない。

〜略〜

現に何を読んでも「今までの自分」

という殻からは一本調子の感想しか

抱くことのできない人は、世の中

にもたくさんいるのである。

そういう人は、自分で自分の周りに

檻を作ってしまった囚人であり、

いつまで経ってもその狭い檻から

抜け出せず、その中からし、世界を

見ることができないのである。

 

 

おっしゃる通りなのだ。

最近、同じような感想しか書け

なくなっていて、どうして

だろうと思っていたのよね。

でも、この部分を読んで、ズバリ

それを言い当てられたという感じ。

 

なら、どうすればいいのか?

 

この本では、以下のことに、

注意して読むように書かれている。

 

 

 

  • 助詞、助動詞に注意する。
  • 辞書癖をつける
  • 作者の意図を考えながら読む
  • どうして?と考えてみる

 

そこで、今更だけど、言葉をしっかり

勉強しようと思い、中学の文法から

やり直すことを決心。毎晩続けている

ストレッチと同じように、地道に参考書

の問題を解いている。

 

 

「作者の意図を考えながら読む」

 

一見、どうでも良いような設定がある。

あるいは、情景の描写だとか、主人公の

ほんの些細な仕草だとか。

そうした細かな点を、私たちは

読み落としてはいないだろうか?

〜略〜

私たちは、小説を読むとき、細部を

捨てて、主要なプロットに還元する

読み方をやめて、むしろ、プロットへの

還元から零れ落ちる細部にこそ、目を

凝らすべきである。

 

推理小説であれば、どこかに伏線が

隠れているかもしれないと、慎重に

読むことはあっても、細かい部分は、

読み飛ばし、話の展開がどうなるのか?

それだけを追っていく読み方だった。

 

ここに気づかせてくれたこの本は、

本当にすごい。

 

さらに、この本の後半で、

「こころ」や「高瀬舟」といった

名作を題材に、本の読み方を

作家の立場から、解説されているので、

とてもわかりやすく、感動もの。

 

 

その充実っぷりといったら、

あーた。

もう鼻血レベル←低脳の語彙力

 

例えるなら、少年野球デビューした

小学生が、いきなりイチローから

野球を教えてもらっているぐらい

贅沢な内容。

 

ただ一つ、気になる言葉があった。

 

速さに委ねられるのは、必然的に

どうでもいいような内容の仕事となり、

丁寧さにこそ、重要な仕事が委ねられる

ということになる。

 

著者は、どうして「どうでもいいような

内容の仕事」と表現したのだろう。

 

”どうでもいい仕事”ではなく、

”どうでもいい内容の仕事”と言って

いるけど、それでも

 

”どうでもいいような内容の

仕事”なんてないと私は思うので、

残念な表現だなと思った。

 

 

アウトプットのトレーニングに日記をはじめてみた。by Craft💕

前に紹介した「行動最適化大全」の

著者、樺沢紫苑先生の「アプトプット

大全」の後半に、アウトプットを

高めるトレーニング法が

大きく分けて4つ紹介されている。

 

  • 日記を書く
  • 健康について記録する
  • 読書感想を書く
  • 情報を発信する(ブログ更新)

 

このうち、3つは、なんとか

継続できているけど、

私にとって日記を書くことは、

かなりハードルが高かった。

いや、生涯無理だと思っていた。

 

ところが、最近、Craftという

アプリを使っているうちに

日記が続けられるようになった。

 

 

かれこれ2ヶ月弱になるけど、

めちゃめちゃ日記をつけるのが楽しい。

あまりの楽しさにブログの更新が滞って

しまっているけどね。(言い訳)

 

つーことで、なぜ日記が続いているのか、

紹介してみたいと思います。

 

モチベーション

 

手書きのノートや、Notionと比べて、手軽。

 

スマホやiPadなどのデバイスで

使いやすい。

つまり、ちょっとした空き時間に

書き留めることができるのだ。

 

本を読みながら・・

映画を観ながら・・

 

気がついたことをサクサク入力できて、

とにかく手軽。

 

次に

 

サムネイル付きのページが作れる。

 

これが素晴らしいのよ。

 

例えば、Apple純正のメモの場合、

タイトルやタグで、目当てのものを

探すことになるけど、Craftは、

サムネイル付きでページが作れるので、

とても見やすく、探しやすい。

 

さらにビジュアル的に日記を楽しめるから、

自分だけの雑誌を作っている感覚になり、

テンションが爆あがり!!

 

 

さらに!

簡単にTODOリストが作れる。

 

TODOリストが作れるので、

達成感が味わえるのだ。

 

これが、私のある1日の日記。

 

f:id:uranairen:20220320212940j:plain

画像はPinterestより

 

   



 

日記を続けた結果

 

干支のイメージも添えて記録できるので、

占いも細々と日記の中で続けられている。

 

To Doリストで、やるべきことを

可視化できるので、うっかり忘れる

ことがなくなった。

 

また、日記をつける前は、SNSを

うっかり見てしまい、時間を

奪われていたけど、To Doリスト

のおかげでSNSに費やす時間が

圧倒的に減り、時間を無駄に

しなくなった。

 

 

アウトプットのトレーニングとして

始めた日記だけど、つけ始めて

わかったことは、

日記をつけると、平凡な1日が、

充実した時間になるということ。

(特にこの「Craft」というアプリを

使うと。)

 

この年齢になると、若い頃に比べ、

日々の変化があまりないので、

日記なんて無意味だと思っていたけど、

続けてみて、つくづく良かったと思う。

 

さらにアウトプットのトレーニングの

効果が上がれば嬉しいのだけど、

道は通し・・・

 

〜余談〜

検索しても「Craft」アプリについて

書かれている記事が少なくて、

あまり人気がないのか?

とても残念。

でも実は、このアプリ、

2021年度のベストMacアプリを

受賞しているんですよね。

一度お試しあれ。

 

デメリット

こんなに優れもののCraftですが、

無料で使えるブロック数が1000と

限られているので、あれもこれもと

詰め込んでしまうと、あっという間に

1000ブロックに達してしまい、

有料版にするか悩まされることになります。

 

ちなみに私は、悩みに悩んだ結果、

有料版にしました。

 

 

Craft-ドキュメントとメモエディタ

Craft-ドキュメントとメモエディタ

  • Luki Labs Limited
  • 仕事効率化
  • 無料

apps.apple.com

 

 

 

映画「はじまりへの旅」

何か面白い映画はないか

ネットを探していたら、

見つけました。

 

f:id:uranairen:20220317114423p:plain

 

オープニングから、かなり

衝撃的な映像があるけど

教育とは何かを考えさせて

くれる作品だと思うので、

子育て中のお父さんや

お母さんにぜひ観て欲しい映画。

 

 

あらすじ

 

ある男女が、現代の教育や

社会生活に疑問を持ち、

人里離れた山奥で6人の

子供と暮らし始める。

ところが、母親は精神を

病んでしまい、家族と離れ

闘病生活を送っていた。

 

母親が留守の間、父親が

6人の子供の教育を担う。

ところがその教育たるや、

まるでサバイバル。

毎日、厳しいトレーニング

をこなし、狩りにもでかけ、

自給自足の生活だ。

 

こんな生活をする子供達だから、

もちろん学校には通っていない。

なので、学問とは無縁だろうと

思ったら、とんでもない

 

全員が、超がつくほど優秀だった。

 

例えば、食後の憩いの時間では、

焚き火を囲んで、大人ですら難解な

本を読む小さな子供たち。

中でも長男は6カ国語を操り、アメリカの

有名大学を全て合格してしまうほど。

 

そんな生活をしていた彼らだったが、

ある日、母親が自殺したと聞かされ、

母親の葬儀に参列するために、山から

町に降りることになる。

 

アメリカ人の多くはキリスト教徒のため

土葬が主流。すでに母親の両親や大勢の

親族や友人が集まっている教会に、

父親と子供たちがゾロゾロと派手な

出立ちで、登場。

 

非常識にもほどがある!!と、母方の両親から

父親は咎められ、葬式会場から追い出され

てしまう。

 

 

さあここからどうなるか?

それは観てのお楽しみ。

 

ということで、ここから私の感想。

 

確かにこの父親は、とんでもない。

ある意味、子供の人生を支配する

毒親と呼ばれる類だと思う。

でも本当にそうなのだろうか?

なぜかといえば、間違いなく

父親の教育は、子供たちにとって

有益だと思うから。

 

 

生きるために食う

生きるために殺す(動植物)

生きるために考える

生きるために知恵を身につける

 

この父親は、人間のあるべき

姿を追い求めているだけ。

 

例えば、読書をしている娘に

父親が感想を聞くシーンがあるんだけど、

本を読んで、自分が思ったり感じたことを

しっかり伝えないと、父親は許さない。

厳しいけれど、実際社会に出たら

これはとても大切なこと。

 

けれど、家族以外の人たちとの

コミュニケーションがどうもうまく

いかない。

 

特に長男くんに初ロマンス

到来か??と期待したのだけど、

やはり、家族としか交流のなかった

彼にとって、なかなかハードルの高い

コミュニケーション。

 

 

父親の教育は、半分正解だけど、

半分間違っていて、やはり何事も

バランスが大事だと、観ていて思った。

 

 

 

 

 

 

 

はじまりへの旅(字幕版)

はじまりへの旅(字幕版)

  • ヴィゴ・モーテンセン
Amazon