「喰らう読書術」 荒俣宏 著

久々〜

実はコロナに感染してたんだYo~♪

最初は旦那が感染。

飲み会が続いていたので、

心配してたんだけど、

とうとうという感じ。

 

濃厚接触者ということで、

私も仕事を休むことになる。

 

うわ〜どこにも行けず、夫婦二人。

息が詰まりそう。

 

と、言っている間に私も感染。

結局、14日間自宅に閉じこもって

生活しておりました。

 

偶然にもコロナに感染したと旦那から

連絡もらう前に図書館に寄っていたので、

有り余るこの時間を読書に使うことができ

て、ラッキー。

 

この時借りて来たのが、今日紹介する本。

 

 

 「喰らう読書術」 荒俣宏 著

 

 

 

荒俣宏さんは、1947年生まれの

博物学者。

そもそも博物学者って何?

 

*博物学は、自然に存在するものに

ついて研究する学問

広義には自然科学のすべて。

 

荒俣さんといえば、「帝都物語」が

代表的な作品ですが、とにかく

さまざまな分野に精通している

かたですよね。

 

この本に紹介されているのは

奇妙キテレツな本ばかり。

荒俣先生は、本の収集家でも

あるそうなので、先生らしいなと

ニヤニヤしてしまいました。

 

普通の学者さんなら、絶対に

読まない怪しい本でも先生は

差別することなく、しっかり

その本の良い部分を拾い上げる。

 

それがよくわかる先生の言葉。

 

本の中に隠れている埋蔵金を

嗅ぎ当てるコツは、

偏見をもたないこと。

 

 

なるほど〜 _φ(・_・メモメモ

 

 

さらに荒俣先生は、

 

読書は精神の食事

 

だと言う。

 

食事は、生きるため。

脳の栄養は知的刺激物。

 

心が求める一番バランスよく

豊かな栄養は「経験」。

自分の感情と現実が伴って、

強力な栄養になる。

もちろん失敗も重要な栄養となる。

 

次に重要な栄養は、他人の体験。

これは自分が体験できない。

つまりヴァーチャルな体験。

でも脳はそれをリアルなものと

捉えることができる。

これが「本」なのだ。

 

確かに〜〜〜!!!

しかも小説なら、与えられた

映像を観るのではなく、

自分が勝手にイメージすることもできる。

なるほど〜本についてそんなふうに考えた

ことがなかったので、目から鱗とは

このこと。とても勉強になった。

 

 

さて、ちょっと脱線してしまうのだけど、

荒俣先生が紹介されている本の中で、

とても興味深いことが書かれていたので、

備忘録として残しておこうと思う。

 

 

旧ソビエトの話

 

「わが宇宙への空想」

p68〜p70

人びとが土地を自由に買えないのも、

交通事故が起きて道路が渋滞するのも、

年をとって歩けなくなるのも、

地震や大津波が、起きるのもみんな

重力が作用しているせいだ。

ならば、無重力世界である宇宙に

進出することがソ連的な未来国家の

ヴィジョンである、という発想です。

〜略〜

もし重力がなければ、たとえば

小作の人なんかは空中に家を

造ればいい。空間全部を動ける

ようになれば、つまり3Dになれば、

私たちはいろんな「土地の呪縛」から

解放される。

 

 

 

 この本の著者、ツィオルコフスキーの

描いた空想が、今話題のNFTやメタバースと

いったヴァーチャルな世界のイメージと

リンクする。

 

メタバースの世界では、"LAND"といった

土地が売れているそうだ。

 

おお!これでやっと私たちは無重力の

世界で自由になれる!

 

ツィオルコフスキーが夢見た世界が

目の前に!と、思ったのも束の間。

 

よくよく調べてみると、なんと、

デジタルでできたこの小さな空間は、

すでに大企業や金持ちが買っていて、

平均1.5 ETHなので、50万円前後の

価格になっています。

 

3Dの世界(無重力)の世界でも、

我々は土地の呪縛からは、逃れられないし、

やっぱり未来もお金持ちと権力者が

世の中を支配することがわかった。