「完全教祖マニュアル」架神 恭介、辰巳 一世 著

息子から勧められて買った

「よいこの君主論」を読んで

いたのですが、少し飽きてきて、

他の本を探していたらAmazon

さんからこの著者の「完全教組

マニュアル」を勧められました。

 

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本の表紙は、いたってまじめな

雰囲気を醸し出していますが、

あらすじやレビューを見た感じ

では、そうでもなさそう。

 

ということで、早速ポチり。

 

いや〜久々に面白い本を

読んで、マンマン満足♪

 

どんな本かというと、タイトル

の通り、教祖になるための

マニュアルです。笑

 

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さまざまな宗教がこの世には

存在し、多くの信者を獲得

していますが、教組になる

ための方法はこれら宗教の

仕組みをパクることだと

著者は言います。

 

読み始めた時は、誰が教組に

なりたいなんて思うの?と

ツッコミたくなりましたが、

読み終えてみて、なるほど!

宗教の仕組みは、ビジネスの

基本だということに気付かされ

ました。

 

だから、キリスト教や仏教の

ような伝統的な宗教だけじゃなく、

オンラインサロンのような小さな

コミュニティの主催者も教祖に

なるわけだね。

 

教祖になるための項目に

 

「民衆の不安を煽る」という

のがあって、普通に考えれば、

人の不安を煽る行為は、

いけないことなんだけど、

この本では違います。

 

 

人が宗教を意識するのは

基本的に「困った時の

神頼み」です。困って

ないと宗教なんか見向きも

しないものです。そして、

「困った時」の最たる

ものはやはり「死」ですが、

しかし、人間、死にかけの

じいさんばあさんならとも

かく、若い時分には死につ

いてリアルに考えることなど

そうそうありません。

 

〜略〜

 

では、この場合、どうすれば

良いのでしょうか?

 

〜略〜

 

彼らは困っていないから

宗教に頼らないのです。

ならば、彼らを困らせれば

良いのです。

 

 

 

 

確かにそうだわ。

 

私が、こうしてヨーガ哲学

や宗教について学んでみようと

思ったのは、占いを学んだ

土台があったのもあるけど、

一番は、3年前にがんを

疑われ、自分の「死」を

リアルに考えるきっかけが

あったからだ。

 

それまでの私といえば、

「困っている」ことすら

認識できていなかった。

 

 

この「不安を煽る」という

方法で、現代最も成功して

いるのが、「エコ」という

アイデアだと著者は言う。

 

確かに私たちは、地球の環境が

危ういという「困っている」

ことをこの何十年かで、認識

させられた。

 

でもこれは事実なんだろうか?

考えてもみなかった。

 

もし、エコという思想に

教祖さまが隠れているのだ

としたら、このエコという

教団は、大成功を収めたと

いえるのではないだろうか。

 

著者は何度も宗教で一番

大切なことは、正しいか

どうかではなく、人を

ハッピーにできるかどうか

だと言います。

 

不安を煽っておきながら、

どうやって、人をハッピーに

できるのか?

 

著者によれば、人を不安に

させたままではダメで、

教祖が「救済」を用意して

あげれば、人々は安心し、

またハッピーになれるのだ

そうです。

 

いわゆるこれが、

 

自分の作る「商品」のこと。

 

 

キリスト教→神を信じる

 

仏教   →悟りを開く

 

なるほどね〜

 

よくできた仕組みだわ。

 

 

ということは、これらも

その一つだわね。笑

 

バイキン教 →ハンドソープ

 

アンチエイジング教→サプリ

 

二人に一人は癌教→がん保険

 

老後不安教→年金保険

 

 

さらにこの本のすごい

ところは、ビジネス書と

してだけでなく、代表的な

宗教について、分かりやすく

書かれているところ。

 

しかも面白い!!

 

本のラストには、

 

”私はこの本の教えの通り、

実践したらどんどん信者が

増え、同業者の教祖仲間から

驚かれるほど成功しました!!”

 

といった、テレビの

サプリメントCMや、

ネットビジネスなどで

お馴染みの「感謝の手紙」が、

綴られていて、思わず

吹き出してしまいました。

 

 

ちょっとしたことだけど、

読者をクスッと笑わせて、

ハッピーな気持ちにして

くれた著者は、間違いなく

教祖として成功者だなと

思いました。