続くかな?シリーズ『密教』

このブログで、宗教や哲学を

ゆるゆると学んできたおかげで

昔より「東洋の予知学」という

本が読めるようになってきた

気がして、ちょっと嬉しい。

 

でも前回、神仙思想について

調べていて、気になった

部分がありました。

 

 

 

 

 

f:id:uranairen:20210619113345j:plain


       

 

 

「東洋の予知学」高尾義政 著

P111

救民儀式、あるいは救民の

技法として密教の世界と

合流していくのです。

道教における神仙は、

仏教における密教の

部分と全く同じ目的で

形成されたと言っても

よいでありましょう。

 

 

 

なんと!!密教と神仙思想が

同じ目的で形成された?

その根拠となるものは

なんなのだろう。

気になります。

 

      f:id:uranairen:20210707200530p:plain

 

そういえば、前に空海さんの

ことを調べてはみたけど、

密教については、即身成仏とか、

曼荼羅、大日如来などの言葉が

浮かぶ程度の私。

 

そもそも密教について、

全く理解していないことに

気づきました。

 

そこで、今日は、「密教」に

ついて、いつものように

ゆるゆると学んでいきたいと

思います。

 

まずは密教はどのように

生まれたのか?

 

インドで生まれた初期の仏教は、

厳格な修行をしたものだけが

悟りを得ることができる小乗仏教

(上座部仏教)が主流でした。

 

 

その後、時代が変わり、

信仰があれば誰でも救われる

とした大乗仏教が、一般の人々に

浸透していきました。

 

 

ところが、4世紀ごろのインドでは、

ヒンドゥー教の勢力が強まります。

 

それを受け、仏教も負けじと

ヒンドゥー教の持つ神秘的かつ、

呪術的要素が取り入れられ、

体系化し、密教が生まれました。

 

つまり、密教は、大乗仏教から

派生した宗教ということになり

ます。

 

 

f:id:uranairen:20210707200605p:plain

しかし、この後、インドや中国の

密教は、次第に姿を消し、

現在残っているのは、チベットと

日本だけとなりました。

 

日本へ密教が伝わったのは、

みなさんご存知の通り、

弘法大師(空海)様が命がけで

中国(唐)に渡り、ありがたい経典を

持ち帰ったのが始まりです。

 

日本にやってきた「密教」は、

空海によってさらに整えられ、

真言密教と呼ばれるようになり

ました。

 

この真言密教の特徴は3つ。

 

即身成仏

 

マントラ

 

印(ムドラー)

 

 

お勉強ばかりしたって、

悟りなんて開ける

わけないじゃ〜ん!!

 

身体を使え!!!

 

手に印!

 

心に仏!

 

真言を唱え、

 

没我状態に至れ。

 

お釈迦様が体得した境地を

自らの力で修行などを

実践し、即身成仏を目指す。

 

これが空海の密教。

現代の真言宗です。

 

 

没我状態って

ヨーガの「三昧」サマーディ

じゃない?

 

しかもお釈迦様を祀っている

のではなく大日如来。

 

この大日如来は、宇宙の全てで

あり、梵我一如、ブラフマン

のこと。

 

まさにヨーガじゃない?

 

 

おっと今日はそこじゃない。

神仙思想と密教の共通点に

ついても調べたかったのよ。

 

 

P111

本来、神仙というものは永遠の

生命、高い次元の精神を

求めようとする考え方が基本に

あるのですが、仏教における

密教とは異なり、上の方から

救い上げるという形ではない

のです。

 

師が弟子に方法のみを伝授する

形で、弟子は自力によって

究極を求めよ、という形に

なっているのです。

つまり、他力本願ではなく、

自力本願なのです。

 

自力本願とは、自らの力で仏に

成ることを目指す険しい道。

 

一方、他力本願は、自力で

仏の道を歩むことは、我を捨て

きれていないことになる。

そのため、如来様を信じ、

全てを委ねれば、救われる

というのが他力本願です。

 

 

ふむふむ。なるほど。

神仙思想が自力本願という

ことは理解できました。

 

でも仏教における密教とは

異なり、と書かれている

けど、ネットで調べると

密教も自力本願と書かれて

いるのよね。

 

まあ、とりあえず、今は

深掘りせず、神仙、密教共に

自力本願だということにして

まとめると、神仙思想、密教は

どちらもその目的のため

には、医学、薬学、霊魂学、

精神修行と、呪術などを用いて

自力で本望を達成させる点で、

共通していることがわかりました。

 

また、これが密教!とか

これが神仙という境界などは

なく、インドから渡ってきた

密教が中国の道教(神仙思想)と

ある部分で結びつき、それが

また空海の手によって、さらに

洗練され、今に至るのかなと

思いました。