占いの謎 いまも流行るそのわけ 板橋作美 著

 

 

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 Pixabay

 

 

私は本を買って満足してしまうタイプ。

未だ全く読んでいない本がかなりあります。

 

今日紹介する本もそれになります。

 

 

久々に本棚を整理していて、

目に止まったので、読んでみたら

大変興味深い内容だったので、

一部抜粋して紹介したいと思います。

 

 

「占いの謎ーいまも流行るそのわけ」 板橋作美 著

 

p88

占いも科学も、その目的は同じだと私は考える。

どちらも、宇宙や世界をデタラメのものとして

ではなく、何らかの原理なり法則に支配されている、

つまり秩序があるととらえようとするのだ。

 

占いは、科学とは別の方法で、世界を秩序

あるものと見ようとしているのだと私は考える。

たとえば、易は、宇宙、世界の理(ことわり)を

明らかにするものだった。(略)

人生もその理のひとつのあらわれなのだ。

一見デタラメに見える人生も、世界の法則に

支配されているのであり、それゆえ人生を

あらかじめ知ることができ、またある程度は

コントロールすることができると考えるのである。

 

われわれは、自分自身のことをどれだけ

わかっているのだろうか。自分でも、

自分の性格を説明できないだろう。

自分がしたいと思うこと、すること、

それらはどれも流されるままに

行き当たりばったりとしか思えない。

血液型占いは、そういう自分を

説明してくれる。何々型というかたちで、

自分の性格やら思考様式、好みまで、

統一的に説明してくれる。

私は、決してデタラメな存在ではないのだ、

と思わせてくれるのである。

 

p199

 

占いは、バラバラで、一貫性がなく、

その場限りとしか思えない過去・現在・

未来の出来事、人生、性格などを、互いに

関連づけられたものとして、ひとつの

統一体として見ることを可能にする視点を

与えるのだと考えられる。

 

 

自分がしてきたこと、されたこと全てが、

AmazonやGoogleのようにあなたの

ことならお見通しだよと言わんばかりに

説明できてしまう占いだから

私はハマってしまったのかもしれない。

 

 

この世界に秩序も何もない

と言われてしまう方が恐怖だ。

偶然ではなく、縁であったり

見えない力が働いていると

思いたい。

 

結局何かにコントロールされていないと

生きていられないのかもしれない。

 

この本とは全く関係がないのだけど、先日、

Amazonプライムビデオで、「占いタクシー」

というアメリカのドキュメンタリーを見た。

 

 

プロの霊媒師、トーマス・ジョンという人物が、

自らタクシーを運転し、乗客を霊視する。

そして、彼らに死者のメッセージを伝えるだけの

お話し。

 

私は最初からやらせと思いながら

見ていたので、ピンキーという

全身ピンクの女性が、

「行方不明の子供や殺人鬼を

見つけるならいいわ。普段は信じない」

という言葉に私は大きく頷いた。

 

今の時代、SNSを駆使すれば

なんでもわかりますから。

 

なのに、乗客たちの反応を見ていると、

勝手に涙が溢れてくる。

 

それは、きっと彼らが

心から救われて

いるということが、

伝わってきたからだと

思います。

 

何が言いたいかというと、

結局、占いにしても霊視にしても

胡散臭いのは間違いない。

 

でも、胡散臭いの一言で、片付けて

しまうには、あまりにももったいない。

 

そう思えた本と、映像でした。

 

私もこのタクシーに乗って、

亡くなった姉の魂から、

メッセージがもらいたい。