男性なのに生理を体験?インド映画「PADMAN」

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pixabay

 

私は12歳から、54歳までの

42年間、月のものと戦って

きました。

 

 

オフィスワークだった時は、

気軽にトイレへ行けたので

問題はありませんでしたが、

とあるバイトで、一人で、

店番を任されていた時は、

トイレに行くことができず、

何度か漏れてしまうことが

あり、生理用オムツを

履いた時もありました。

 

女性なら誰しも一度は感じる

この不快感。

 

今では、あって当たり前の

ナプキンですが、

そうではなかったインドでの

お話を今日は紹介したいと

思います。

 

 映画「PADMAN」です。

 

この映画を紹介する前に、

生理の社会史について、

ほんの少しだけ

学んでみることにします。

 

「生理用品の社会史」田中ひかる 著

 

月経中の女性は穢れている=月経禁忌

 

その起源は、とても古く、

日本では、平安時代に貴族社会で

始まり、その後仏教界に広まりました。

 

なぜ月経が忌み嫌われるようになったのか?

 

一説によれば、出血や出産は、男性と

女性との差を明確にするもので、

出血=死というイメージがついて

まわります。そのため、男性が

出血している女性に対して、

恐怖心を抱いたことからと言われて

います。

 

そして、日本でも月経期間中は

女性を月経小屋と呼ばれる場所に

隔離する方法がとられ、

なんと!地域差はあるものの

1970年代までそのようなしきたり

が残っていたそうです。

 

衛生状態が悪かった時代に、月経中の

女性を隔離したというのは、感染症など

の予防にもなったかもしれません。

 

また、人目に触れなくなることで、

漏れやしないかヒヤヒヤせずに

済み、日々の重労働から解放される

など、女性が守られていたという

考え方もあると思います。

 

でも、当時の女性は、

不便な生活を強いられて

いたのは間違いないと思います。

 

さて、今回紹介する映画は

実話がもとになっています。

 


PADMAN Official Trailer | Akshay Kumar | Sonam Kapoor | Radhika Apte | 9th Feb 2018

 

 

 

舞台は、1990年代のインド。

 

主人公ラクシュミは、愛する妻が、

生理の間、部屋に入ることも、

外出も許されず、ベランダの

小さな小屋で過ごさなければ

ならないことに疑問を抱く

ようになります。

 

ある日、ラクシュミは、

妻が不衛生なボロ布をナプキンの

代用品として使っていることを

心配し、高価なナプキンを妻に

プレゼントします。

ところが、家計を心配した妻から、

返品してこいと言われてしまい、

ついに自分でナプキンを作る

決心をします。

 

そして、何をしたかというと!

 

男性なのに生理を体験。

 

その辺りは、ぜひこの映画を

見てください。泣けますよ。

 

この実験のせいで、村中の人から

変態扱い。しかも愛する妻にまで

愛想をつかされてしまいます。

 

それでも、ラクシュミは、

女性が学校を休むことなく、

安心して働けるよう安くて質の良い

ナプキンを作るために奮闘します。

 

 

ラクシュミのモデルとなった

ムルガナンダムさん本人は、

この体験をして、いかに

女性が大変なのか知った

そうです。

 

 

最近では、妊婦体験が

できるそうですが、

できるものなら、世界中の男性に

生理体験をしてもらいたいですね。

 

私が初潮を迎えた頃にはすでに

便利なナプキンがあったけど、

母の時代は、どうしていたんだろう。

 

母が元気なうちに聞いておけば

よかった。

 

私たちが使っているナプキンが

主流になったのは、戦後。

 

それまでは、月経帯と脱脂綿が

使われていたそうです。

 

このナプキン(アンネ)が使われて

そろそろ60年。

 

私が初めて使ったナプキンとは

比べ物にならないほど、今では

薄くて、つけ心地抜群ですが、

更なる進化はいつになるのでしょう。

期待せずにはいられませんね。