「走れメロス」太宰治 著

 

 

 

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なぜ、私が突然太宰治の本を

読む気になったのか?

それは、今私がハマっている

YouTuberさんが、とても

面白く太宰治の本を紹介

していたこともあり、

この本なら、読めるかも

しれないと思ったことが

きっかけです。

 

しかもKindle unlimited

会員なら、太宰治全283作品

を読み放題。最高ですっ!!

 

 

〜あらすじ〜

ある日、村人メロスが、

街に出ると、普段と

全く違う 様子に驚き、

道行く人に状況を

訊ねると、王様が、

市民に残虐な 行為を

働いていることを知る。

それを聞いたメロスは、

いても たってもいられず、

メロスは 王様を懲らしめに

飛び出していくのでした。

 

 

 

 

学生の頃、教科書で読んでいた

かもしれませんが、

ほとんど覚えていません。💦

 

ですが、私が20代のころに

太宰治にかぶれた男性から

好意を持たれ、彼から強く

勧められたことがきっかけで、

「人間失格」を読んだのが

太宰治との出会いです。

 

出会いですなんて、

カッコつけましたが、

当時の私は、太宰作品の

面白さなんて、ちっとも

わかっていません。

 

なんせ、当時は「人間失格」を

読んだあと、太宰が立て続けに

心中をして、女性だけが

亡くなってしまうという

事実を知り、女性と合意が

あったとはいえ、これって、

殺人と変わりないのでは?と、

幼稚な正義感で 太宰治を

ジャッジしていましたから。

 

私のような無学の人間が、

太宰治の孤独や葛藤など

わかるはずもないのにね。

 

さて、「走れメロス」の話に

戻しましょう。

 

まずは、登場人物です。

 

 

 

メロス

村の牧人 毎日、笛を吹き羊たちと戯れていた。

政治に疎いが、 正義感は人一倍強い。

そして、 割と・・いや、かなり呑気。

父も母も妻もなく、妹と二人暮らし。

 

メロスの妹

律儀な男性と近々結婚の予定。

 

メロスの竹馬の友

石工のセリヌンティウス

 

王様

身近な妹婿、お世継ぎ、妹、

妹の子供、 さらに皇后、

賢臣アレキスまでも

殺してしまうほど、人を

信じられなくなった王様。

 

 

北朝鮮のあの人を彷彿とさせますね。

 

 

 

さて、メロスですが、悪事を働く

王様退治に出かけますが、

なんと!! 所持品は短剣一つ。

 

しかも無計画。

 

アホですか?

 

正義感は素晴らしいよ。

 

素晴らしいんだけどね・・・

 

ちょっと違う気がします。

当然ながら、メロスは、

護衛たちに簡単に捕まって

しまいます。

 

そして、メロスは、王様に

言い放ちます。

 

人の心を疑うのは、

最も恥ずべき 悪徳だ!と。

 

この言葉は、後でブーメランの

ようにメロスへ返って

来るんですけどね。

 

 

王様はメロスを処刑するとは

一言も言っていないのに、

勝手に話を進め、 自分を

処刑するのは、妹の 結婚式を

終えてからにしてほしいので

3日待って欲しい。

その代わりに竹馬の友である

セリヌンティウスを

人質として置いていくと

王様と約束をするのでした。

 

 

これを読んで、はぁ????と

なった人はかなり多いと思います。

だって、自分がカッとなって

引き起こした騒動なのに

なぜ友人のセリヌンティウスを

王様に差し出すのか?

 

王様に俺らの友情を見せつけて

やろうぜ!!とでも思ったの

でしょうが、友達の方は

いい迷惑ですよね?

 

私が、セリヌンティウス だったら、

 

「親友なら、俺の名前出すなよ」です。

 

でもまあ最後に間に合ってよかったよ。

それに王様も改心したみたいだしね。

 

私は、この本を読むまでは、

信じる素晴らしさを伝える

道徳的な小説家だと思って

いましたが、メロスの心の

葛藤の描写がとてもリアルで

きれいごとだけを並べたお話で

はなかったので、とても面白く

(ツッコミどころ満載)読むこと

ができました。

 

 

あ!それと、王様に一言アドバイス。

お抱え占い師を雇うべき!

人間、トップに上り詰めると、

誰からもチヤホヤされ、本音で

話してくれる人がいなくなり、

孤独になるのが世の常。

 

以前紹介したインドの婚活事情の

ドキュメンタリーで、インドの

婚活コンサルは、 本人の

弱点を直接言ってしまえば、

信頼を失いかねません。

 

 

www.netflix.com

 

 

 

そこで、登場したのが占い師。

占い師を通してなら、星を理由に、

不快にさせることなく、その人の

弱点を伝えられます。

 

つまり、王様にも星を理由に

忠告できるからです。

 

古代より、王朝などに

占星術師が指南役として

用いられたのは、戦略的な

ことだけじゃなかったかも

しれませんね。