本物は誰だ?
本物の占い師って?そんな話題がありました。
私は、「本物」という言葉がひっかかりました。
さて、本物ってなんだろう。
例えば、お釈迦さまが伝えた仏教の教えが唯一本物だとしても
時代や国、そして伝える人によって変化し、様々な宗派に分かれているのも事実。
自分が信じた宗教が唯一本物で、正しいと思うならそれでいい。
でも違う宗教を信じる他者を否定するのもおかしな話。
そもそもこの世の真実さえわからないのだから。
占いにしても流派が違えば、天中殺の考え方や
陰占の見方も全く違います。
さらに占い師としての考え方についても
占い師がお金儲けなんてとんでもないと
その人が思ったのならそれが真実だし、その人にとって
お金を儲けようなんて一切考えない占い師が本物です。
つまり本物とは、私たち一人一人の価値観。
でも自分が信じた本物が、全ての人にとって本物とは限らない。
インドにジャイナ教という宗教があります。
その教えの一つに「アネカンタ」という
非独善・非唯一の原則があります。
どういうことかというと
「生き方としてのヨガ」龍村 修 ~より
「他のやり方は駄目だ、レベルが低い」などと
他を否定することで、自分を際立たせ、人々を引き込もうとするところやこちらの話は聞こうともせず、一方的に自分の考えを述べるところは人を盲目にさせてしまう危険性があります。
真実に対して、謙虚であれば、簡単に他を否定しないし、相手の言うことを聞こうとするものです。古代から洗心のための教えである「アヒムサ」(非暴力・不殺生)と並んで重要なのが「アネカンタ」(非独善・非唯一)の原則です。これは自分の思いや考えが唯一正しい、よいものだと思い込んでしまう自我の危険性を戒める教えです。
私たちは、食欲や、性欲という本能をもっていますが、これらは生命の自己保存欲からくるもので、「自分は正しい、自分は善だ」という心もその一つの表れです。
自分を本物の占い師だと信じることはとてもいいことだし
本物の占い師は、こういうもの!と確固たるイメージがあるのも
素晴らしいこと。
でも他の占い師の考えを否定するのはちょっと
違うかな〜と思った蓮さんでした。
それに本物の占い師か否かを判断するのは
お客様だもんね。(^ω^)