「バカの壁」養老孟司 著

今日、紹介する本は、

「バカの壁」

 

私が若い頃、養老先生の

「解剖学教室へようこそ」

という本がきっかけで、

先生を知り、1度だけの先生の

講演を聴きに行ったことが

あります。

 

当時の私が、先生の

言っていたことをきちんと

理解できていたのか?

甚だ疑問ですが、ズバズバと

言い切ってくれる物言いが、

当時の私にはとても痛快

だったのを覚えています。

 

この本は、2003年に出版

され、大流行した本です。

実はこの時、私はこの本を

買っています。

 

なのに当時の私は、

今のような読書の習慣もなく、

ただ生活に追われている

毎日だったので、

この本に書かれている

ことを全く理解できないまま、

ブックオフに売ってしまいました。

 

ところが最近、SNSで

コロナやオリンピックの

ことで、言い争いを

目にする機会が

増えたこともあり、

この本をもう一度、読もうと

思い立ちました。

 

 

自分が知りたくないことに

ついては自主的に情報を

遮断してしまっている。

ここに壁が存在しています。

これも一種の「バカの壁」です。

 

バカの壁というのは、ある種、

一元論に起因するという面がある

わけです。バカにとっては、壁

の内側だけが世界で、向こう側が

見えない。向こう側が存在してい

るということすら分かっていな

かったりする。

 

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過去の自分もバカだったな〜と

思うことがたくさんあります。

 

相手の状況、真実を知るわけ

でもないのに、感情の赴くまま

他人を批判していました。

 

 

知るということは、自分が

ガラッと変わることです。

したがって、世界がまったく

変わってしまう。

見え方が変わってしまう。

それが昨日までと殆ど同じ

世界でも。

 

この先、本を読み続けて、

行動し、自分の世界観が

どんどん変化して、この

ブログを読み返した時に

バカだったな〜私。

と、反省できる自分で

ありたいと思います。

 

 

「バカ」は、ある一つのことが

正しいと思い込んでいる人の

ことだと著者は言います。

 

これを読んで、立花隆先生の

「20歳の君へ」という

記事を思い出しました。

 

bunshun.jp

 

bunshun.jp

 

立花隆先生は、若者に対して、

失敗は誰にでも必ず訪れるけど、

取り返しのつかない失敗は避けたい

と言います。

 

そのためにどうしたらいいか?

 

 

若いときに犯す大失敗の原因で

いちばん多いのは「思い込み」

だということです。

「それはこうに決まっている」 と、

君たちがほとんど公理同然に

思い込んで、その真偽を疑っても

みないことの中に誤りの原因が

ひそんでいることがいちばん多い。

 

 

オウム事件もそうですね。

 

立花先生は、これを防ぐには、

本当にそうか?徹底的に疑い、

信憑性をとことん確かめるまで

信じないことが大事だと言っています。

 

宗教だけでなく、占いも

唯一これが正しいと思うのは

とても危険。

 

でも周りを見渡せば、

思い込みで溢れてますよね〜。

 

私は、元々思い込みの激しい

タイプ。油断すると、ついつい

白黒つけたくなるので、

今回、この本を読んで、

気になったり、わからない

ことがあったら、きちんと

調べる癖をつける。

また、この世界は、わからない

ことの方が多いということを

理解した上で、結論を急がず、

常に疑問を抱きながら学んで

いこうと思いました。