常識は変化するもの。

  • 電車の中でタバコが吸えた。
  • 1ドル360円
  • 電車のトイレは線路に垂れ流し
  • 飛行機でタバコが吸えた
  • 駅のホーム痰壷が置いてあった。
  • 部活中に水を飲んではいけない。
  • ヘルメット不要でバイクに乗れた。
  • 子供でもお酒やタバコが買えた。
  • 職員室で先生がタバコを吸っていた。
  • 学校の先生からビンタされた。

 

 

以上が昭和の時代の常識です。

 

当然、私も全て体験済み。

なのにいつの間にか

変化して、今こうしてみると

すごい時代だったなと思う。

 

私の中学・高校時代の

部活動では、激しい

運動の後に急に水を飲んだら、

死んでしまうという

とんでもない常識が

ありました。

 

おかげで、水はいっさい

飲まずに炎天下の中、

汗だくでバレーボールに

打ち込みました。

でも私は一度も倒れなか

ったし、熱中症になったのは、

同級生で、たった1人でした。

 

昔の方が体力があったのか?

どうなんでしょう。

 

そして、学校の先生からビンタ!

これは、普通にありましたね。

私も中学の頃、2回ほど、叩かれて

口を切った記憶があります。

友人の一人は、スポーツ強豪校

だったせいか、ボコボコに殴られ、

耳の鼓膜が破れちゃったと私に

愚痴をこぼすほどでした。

 

今考えると、訴えるレベルです。

 

 

また、某体育大学出身の

先生は、学校に排気音が

爆音のハーレーに乗って、

出勤する先生がいて、

昼休みには、生徒に洗車させて

おりました。

 

今だったら、大問題ですけど、

30年前は普通に

まかり通っていたのです。

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、

なぜ、私が昭和時代の常識を

並べたかというと、

「ナリワイをつくる」人生を

盗まれない働き方 伊藤洋志 著 

という本を読んで、常識に

囚われていてはいけないなと

思ったからです。

 

 

 

もともと大多数の日本人は

一つの仕事じゃなくて複数の

仕事を持っていた。

村では、農業はもちろん、

石垣をつくれる石屋、

藍染をする紺屋、大工、

陶工、野鍛冶屋など、

多様な仕事を各自が受け

持っていたし、

春だけ養蜂をやる、

冬は藁細工をつくる、

杜氏になって

酒蔵に出稼ぎする、

といった具合に、

一人がいくつもの仕事を

持つことは

当たり前のことだった。

 

 

ところが、わずか50年

ちょっと前の1954年

にはじまった高度経済成長期で

ふっとんだ。小さい生業を

やるより、

皆で大きいビジネスを

しようということで、

日本人総出で絞り

込んだ業種、自動車、

電機などの製造業で

勝負する「株式会社日本」

が設立された。

私が生まれた頃には

だいたいの人が会社員に

なっていたので、

わずか30年間ぐらいで

それまでのやり方を一気に

変えてしまったわけだ。

 

 

大正時代の調査によれば

当時の職業が約3万5000

職種もあったのに、

現在の厚生労働省の

「日本標準職業分類」

によれば、いまや2167

職種だけというから、

いかに多様な種類の職業が

あったのを減らして

絞り込んだかが分かる

 

 

専業主婦も「株式会社日本」が

できた高度経済成長期にたまたま

出現できた身分であって、

誰もが家事もするし生産活動にも

参加していた歴史の方が遥かに長い。

 

 

私の生まれた時代は、まさに

高度経済成長期。

 

会社員=安定・幸せと教えられて

きたし、そういうものなんだと

思っていた。

でもこの本を読んで、これまでの

常識は、長い歴史から

見れば、ほんの一瞬のものだった

と知った。

 

そして、江戸時代の働き方について

知りたいと思い、図書館で

「一日江戸人」杉浦日向子 著を

借りてきました。

 

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私は、NHKの「お江戸でござる」

という番組が大好きで、この番組に

杉浦日向子先生が出演していたことが

縁で、先生のファンになりました。

 


コメディー お江戸でござる  2003.01.30

 

 

 

江戸の働き方、この本によれば

江戸っ子は怠け者で、

働くのが嫌い。

 

この動画のラストで、杉浦先生が

解説をしていますが、

「江戸っ子は宵越しの銭は

持たねぇ」と言われるけど、

ねぇじゃなく、

本当のところは

ねぇだったそうです。

 

 

なら、どうやって暮らしていたのか?

 

当時は物価が安く、月の

半分も働けば、家族を

養えたそうです。

羨ましいですね。

 

でもどうやって稼いだのでしょう。

 

「薪を割りましょうか?」

「お風呂を焚きましょうか?」と

外へ出て歩いて回ると、お声が

かかり、小銭が稼げたそうなんです。

まぁ中には怪しい仕事もたくさん

あったようですが、このシンプルな

仕事の仕組み、これからの働き方の

何かヒントになりそうですね。

 

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<大江戸アルバイトニュース>

 

また、江戸の人々は、

思い立ったが

吉日で、家財道具を

売り払って気ままに旅に

出かけたそうです。

 

現代は、医療保険もあれば、

どんな田舎でもコンビニが

ある便利な暮らしをして

いるのに、江戸の人々より

自由になれないのは、

なぜなんでしょう。

 

 

学校で教わる江戸の歴史は、

飢饉だったり、お触れ書き、

御家騒動、歴史に名を

残した人のことばかりなので、

苦しくて、辛いイメージを

持っていましたが

この本を読んでいると、

今の私たちよりもずっと

心がとても豊かで、

人情溢れる世界に思えます。

 

これは、江戸の人々が

「足るを知る」を

理解していたからでは?

 

老子さまの「知足者富」と

いう言葉で、足るを知る者は

富むという意味。

 

これからの私たちの未来は、

不安がいっぱいだけど、

常識に囚われることなく、

江戸の人々のように

持たなく(持てなく)ても、

生活を楽しむ知恵を

真似てみたいですね。

 

これからは、もっと

自由でいいと思う今日

この頃なのでした。