「望遠ニッポン見聞録」ヤマザキマリ 著

 

 

 

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あ〜海外旅行に行きたいな

 

そう思っていたら出会って

しまいました。

 

今日紹介する本は、あの

「テルマエ・ロマエ」の

ヤマザキマリさんが書かれた

エッセイ

 

「望遠ニッポン見聞録」です。

 

いや〜面白かった。

 

ヤマザキマリさんは、テレビ

で何度か見たことがあります。

 

漫画の「テルマエ・ロマエ」も

当時中学受験を終えて、やっと

漫画が読めるようになった息子と

一緒に読んだ記憶があります。

 

映画もテレビで再放送される

たびに何度も観てます。

 

そんな彼女が書いているエッセイ

なんですが、実を言うと、

この本をチョイスした時点では、

ヤマザキマリさんの本という

ことに気づかず、表紙の絵が

とても印象的だったという

理由だけでAmazonでポチり

ました。

 

読み始めて、おトイレの話に

なったとき、初めて「あれ?

もしかしたら!」と表紙を確認

して気がついたのでした。

 

 

お便所

 

いや〜マリさんのお便所ネタは、

同じ世代だからこそ、共有できるんだ

な〜としみじみ。

 

ゴムのひんやりした冷たいスリッパ

 

という表現にそれそれあったよね!!

と、同世代の友人と会話して

いるような気持ちになりました。

 

また、マリさんの祖父母の家の

お便所も

 

知ってるぅ〜〜〜〜

 

私の祖父母の家もそうだったし、

私が12歳になるまで住んだ

オンボロアパートの共同便所も

それよ〜〜〜。

 

よくぞ思い出させてくれました!!

 

恐怖の和式便器

 

覆いを開けた途端にその便器の

穴の底から湧き上がってくる

恐ろしげな地底の轟き。

そして臭い。

 

 

私が住んでいたアパートの

お便所は、白いプラスチックの

蓋すらなく、板の間に白い便器が

ポツンと置かれていた。

 

2階にあったせいかその上を

跨ぐとぽっかり空いた穴は、

真っ黒。

 

夜、一人でお便所に入ると、

裸電球一つしかないので

お便所は薄暗く、

真っ黒な穴から、今にも

ろくろっ首が出てきそうな

ほど恐ろしいお便所だった。

 

さらに夏場は地獄で、

長い時間しゃがんでいると、

膝の裏から汗がしたたり落ち

てくる始末。

 

そして、想像を絶する臭さ。

当時、寝巻きにしていた

ネル地のパジャマは、

お便所に入っただけで、

その臭いを吸収してしまう

ので、今でもネルシャツを

見ると、私の脳裏にあの臭い

が漂ってくるほどだ。

 

 

マリさんが言うように

昔の日本のお便所はこんな

状態だったので、部屋からは

遠く離れた場所にあった。

 

近年におけるお便所空間の

このエネルギッシュで劇的な

進化は、まるで日本国民に

植え込まれた和式便所の

トラウマを徹底的に取り去ろう

としているかのような勢いだ。

 

 

まさにそれよ!!

トラウマなのよ。

 

忘れもしない。やっとオンボロ

アパートから平均的な3DK

マンションに引越したその日、

私は洋式トイレの素晴らしさを

体験し、あまりの嬉しさに

その日は、真新しい便座を

抱えながら眠ったのでした。