自分らしさ、個性なんて、まぼろしぃ〜〜☝️

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2〜3年前、息子が海外でインターンを

していた時、日本の本が

読みたいと言うので、お金は私が

出すのだから、私も読めなきゃ

勿体ないということで

私のkindleのパスワードを教えて

息子が海外にいても本を購入し

読めるようにしていた。

 

おかげで、当時息子が購入した本を

今でも読むことができる。

 

今日、紹介する本は、息子が当時

チョイスした本。

 

『私とは何か「個人」から「分人」へ』

 平野啓一郎 著 です。

 

私は私、あなたはあなただ。

体と同じようにその境界ははっきり

していて、色々なことを感じたり、

考えたりしている自分は一つだ、と。

しかし、本当にそうだろうか?

(略)

たとえば、会社で仕事をしている

時と、家族といるとき、私たちは

同じ自分だろうか?

あるいは、高校時代の友人と

久しぶりに飲みに

行ったり、恋人と二人きりで

イチャついたりしているとき、私

たちの口調や表情、態度は

随分と違っているのではないか。

(略)

たった一つの「本当の自分」など

存在しない。

裏返して言うならば、対人関係

ごとに見せる複数の顔が、すべて

「本当の自分」である。

(略)

複数の分人を生きているから

こそ、精神の

バランスを保っている。

会社での分人が不調を来しても、

家族との分人が快調であるなら、

ストレスは軽減される。

逆に、どんなに子供が

かわいくても家に閉じこもって、

毎日子供の相手ばかりしている

と、気分転換に外に出かけ

て、友達と食事でもしたく

なるだろう。

(略)

人間は、たった一度しかない

人生の中で出来ればいろんな

自分を生きたい。

対人関係を通じて、様々に

変化し得る自分

をエンジョイしたい。

いつも同じ自分に

監禁されているというのは、

大きなストレスである。

 

 

さて今日のお題でもある

「本当の自分」とか「個性」に

ついて考えてみたいと思います。

 

この著者によれば、対人ごとに

見せる複数の顔が本当の自分

なのだから個性とか、唯一の

本当の自分なんていない

 

だから、 仕事で失敗ばかりして

いる鈍臭い自分が、本当の自分

ではないし学校で、いじめられ

ているだけが本当の自分では

ないということ。

 

 

様々なシーン、たくさんの人と

交流していくことで、新たな自分

に気がつくかも!!

 

 

ブッダは、さとりを開き、大宇宙を

体得され我があると思っているのは、

錯覚であり無我であると言っている。

 

以前も紹介した みうらじゅんさん

の「マイ仏教」では自分探しをする

より、自分をなくす方が大事だと

言っています。

 

仏教では、「無我」つまり「本当の自分」

なんてものはない、ということを

2500年前から説かれているのです。

私は、「自分探し」よりもむしろ、「自分

なくし」の方が大事なのではないかと

思っています。お釈迦さんの教えにならい

「自分探しの旅」ではなくて、「自分なくし

の旅」を目指すべきなのです。

(略)

「自分なくし」というのは、自分を変える

ためにリセットするという考え方

でもあります。

ついつい煩悩が積み重なり、自分らしく

なってくると、変化を拒むように

なってしまいます。

不倫が原因で家庭不和になっている者は

「だったら離婚すればいいじゃない」

「いや、離婚はできない」

「じゃあ、その女と別れればいいでしょ」

「いや、別れたくない」

それでは状況は何も変わりません。それも

それほど悩んでいないのではないかと

疑ってしまいます。本当はできるの

に、変わることを恐れて、できないと

決めているだけです。

つまり、「自分らしきもの」

があると思っている。

そしてそれをキープしようとしている。

だから変われないのです。

自分らしさへの可能性については

熱心なのですが、

「自分をなくす」可能性には

目を向けません。

 

 

本当の自分とは何か?自分らしさとは

何だろうということを

どれだけ真剣に考え用途答えなんて

出るわけがありません。

だからといってすぐに自分をなくすことが

できるかというと

それは大変難しいと思います。

でも方法はあるのではないでしょうか。

それは誰かに「憧れ=なりたい」と思う

ことです。円谷英二しかりお寺の住職

しかりボブ・ディランしかり。

「その人になりたい!」と思って、必死で

真似をしているとき、自分はなくなって

います。

その人になりたいと思って、できるだけ

真似をする。つまり誰かを好きになって

夢中になる、という癖をつければいいの

です。それは、自分をなくしていく

技術を獲得することでもあるのです。

 

 

みうらじゅんさんも、自分探しという

言葉が昔、流行ったこともあったけど

そもそも「本当の自分」なんて

いないんだから「自分なくし」こそが

大事だと言っています。

でも、自分をなくすことは結構

難しいので、誰かに憧れたり、夢中に

なって、真似をしてみることで

自分をなくすことができる。

そして、自分を変えるために

リセットする

考え方でもあると・・・

 

 

今までも自分を占ったり

他人を占うことで、メタ認知能力が

高まるんじゃ?と言っておりましたが

占いって、自分の中に複数の自分が

いることを気づかせ、自分を変えていくことが

できるツールかもしれないと

この2つの本を読んでいて思った。

 

算命学で例えるなら

東にある星は、外向きの自分、仕事や恋人、

友人、兄弟から見た自分

西にある星は、内向きの自分、配偶者との関係

北にある星は、目上(親・祖父母)との関係性

南にある星は、目下(子供)との関係性

中央にある星は、自分自身の本質

とあるように自分でありながら、五本能で

表されるでしょ?

 

 

占いは、個性とか自分らしさを占うのでは

なくて、自分の中に複数の顔があることを

知ることであって、シーンを変えれば

どんな自分にもなれるという可能性を

伝えるものなのかな〜と思った。