続くかな?シリーズ 「玄奘三蔵」

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Pixabay 

 

先日、上京しホテルに泊まったら、なんとホテルのテレビでAmazonプイムが見れたんですよ。

何を見たかというと「三蔵法師・玄奘の旅路」です。

  

 

 

 

実はこれを観る前に日本仏教をお勉強していて、中村勘太郎さんが主役を務める「禅ZEN」という映画を観ていたこともあり、仏教系の映画をプライムビデオで探していたのでした。

 

そこにアマゾンさんが、私におすすめしてくれたわけです。

 

さて、玄奘三蔵といえば、西遊記。よく、三蔵法師と言われますが、三蔵法師は、一般名詞で、玄奘三蔵は、たくさんいる三蔵法師のうちのひとりだそうです。

 

 

西遊記といえば、私の世代だと、慎吾くんの悟空より、マチャアキの方がしっくりくるのかな。あ!ドリフの人形劇もありましたね。私はどれも大好きな番組です。

 

 

そんなわけで、ドラマに出てくる「フィクションです。」という言葉を素直に受け取り、三蔵法師というのは、架空の人物だと思っていました。

 

ところが、仏教を学び始めて、日本に伝わる仏教は、この玄奘三蔵の影響がとても強い事がわかり、驚きました。

 

 

そして、今回縁あって映画を見たわけですが・・・・・空海さんや最澄さんの時もそうだったけど、経典のために命がけ。Amazonでポチれる現代の私から見たら、もう凄いの一言。なんでそこまでできるんでしょうね。

 

さて、映画ですが、まず、CGとはいえ、映像が美しい。そして、何より俳優さんのカッコ良さ”!そこかい?!(自爆)ホアン・シャオミンという有名な俳優さんだそう。

 

オープニングから、背中に背負っている笈がやけに印象に残ります。映画の小道具にしては、お洒落ね。

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なーんて思っていたら、実際の玄奘三蔵像も全く同じ笈を背負っているじゃないですか!!

 

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さらに頭上には香炉が吊るされていてとっても素敵です。しかもピアスしてる。

そういえば、奈良の大仏にもピアスの穴が空いていた気がします。お釈迦さまは、貴族だったから、ピアスをしていたのはわかりますが、なぜ中国人の玄奘三蔵が、ピアスをしているのかしら?不思議ですね。

 

このe國寶というサイトでは、大きく画像を引き伸ばして、じっくり見る事ができます。

 

ということで、いつもながら前置きが長くなってしまいましたが、今日は玄奘三蔵についてゆるゆると学んでいきたいと思います。

 

時は600年代。日本では、聖徳太子の時代。

玄奘三蔵(602〜664)は、13歳で僧侶となり、当時中国にあった仏教の経典を学び尽くしてしまいます。そして、これら翻訳の解釈の違いなどに強く疑問を抱くようになり、仏教の本場、天竺(インド)を目指す決意をします。

 

ところが、当時は隋王朝から唐王朝に変わったばかり。国の情勢が不安定だったこともあり、出国の許可がおりませんでした。それでも玄奘三蔵は、国禁を犯して、密かに出国します。

 

さあ!ここからが西遊記ならぬ玄奘三蔵の天竺(インド)への旅が始まります。

 

そこで、映画だけでなく「玄奘三蔵」西域・インド紀行 長澤和俊訳 という本を図書館で借りて、読んでみることにしました。

 

が!!

 

ルビが振ってあるものの、難しい漢字ばかり。とても図書館の期限で読める気がしなくなり、ひとまず断念。

 

そこで、もっと簡単な本はないか?Amazonさんで検索したら、Unlimitedに「玄奘三蔵」: 新字新仮名版 英文の和訳、地図、付録付き (バニラの彩りとそよ風の文庫) Kindle版がヒットしたので、読んでみることに。

 

 

 

 

なんとこれ、谷崎潤一郎氏が書いてる!!どんな本かというと、天竺(インド)にやっと辿り着き、その土地の習慣、文化、宗教など、出会う人々を通して、玄奘三蔵が感じた当時の様子(特に修行)を谷崎潤一郎というフィルターを通して、垣間見ることができます。旅全体をまるっと理解できる内容ではないけれど、わかりやすく、そして短く、サクッと読めておすすめです。

 

私の心に残った部分。

 

玄奘三蔵が、インド人の自分と同じ仏教信者が驚くような修行をしている場面で、どうしてそのような修行をしているか尋ねたところ、返ってきた言葉がこちら。

 

(Kindle の位置No.222-226)

 

「難行の姿に依って人間の苦患のいかに根深く浅ましいかを、世間の衆生に知らせてやりたい為めでもある。お前がたのうちで、若し一人でも私を気の毒だと思う人があったなら、その者こそは却って気の毒な人間であろう。重荷を負うて、沙漠を行くのに馴れた駱駝が、その境遇を恨まないのと同じように、お前がたはただ、自分で自分の恐ろしい宿業を、気が付かずにいるだけなのだ。」

 

気の毒とか、可哀想だとか、私はついつい思ってしまうけど、この私こそが何も知らない気の毒な人間。そして、この気の毒と思う心こそ境界を作るよなぁと。

 

さて、玄奘三蔵さんの長い旅路について、もう少し簡単な本で学んでみようと思いましたが、今回は失礼ながら、玄奘三蔵さんの人生を双六仕立てで簡単にまとめてみました。

 

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玄奘三蔵は帰国後、唐の太宗から国政に参加するよう誘われましたが、それを断り、生涯持ち帰った経典の翻訳に人生を捧げたそうです。

 

そしてそして〜〜〜その翻訳された経典が!!!!!

日本にやってくるんだよ〜〜〜!!😭😭😭

さらにあの心に残るあの言葉

 

羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 般若心経

ぎゃーてーぎゃーてーはらそーぎゃーてーぼーじーそわか はんにゃーしんぎょう

 

そう、この般若心経こそ、玄奘三蔵さんが翻訳したものなのだ。尊い!尊すぎる!どうしよう。偉業としては、お釈迦さま、龍樹と並ぶのでは?今回はお勉強しながら、すごく感動してしまいました。

 

 

さて、ちなみに「西遊記」といえば、あのドラマですね。現在、マチャアキと慎吾くんの「西遊記」を見る方法は、TSUTAYA discusしかなさそうです。

お若い方は、ご存知ないと思いますが、マチャアキといえば、Mrかくし芸と呼ばれるほどの多才な方。(芸能界では、かなり怖い存在だそうですが・・・)如意棒捌きがまた見事なんです。それにしてもマチャアキを孫悟空に抜擢した人は、凄い。当時もかかさず見ていましたが、今見てもめちゃくちゃ面白いです。しかもマチャアキの周りを固める俳優さんも素晴らしいですね。懐かしいです。(涙)

 

1978年のドラマだから私が中学の時です。ゴダイゴというグループが挿入歌を歌っていますが、当時、これを見ないと友達と会話ができなくなるんじゃ?っていうぐらい流行っていた「ベストテン」にもよく登場していました。今聴いてもいい曲ですね。

 

さあ、懐かしい猿、カッパ、ぶたが揃った動画が見つかりました!!なんと、夏目雅子さん扮する玄奘三蔵は、最初坂東玉三郎さんがやる予定だったそうですよ。ところが、あっさり断られ、ならば女性でやろうということになり抜擢されたようです。こんな秘話や撮影中の楽しい出来事など満載のとても楽しい西遊記 座談会がニコ動↓で見れました。

 

 

www.nicovideo.jp

 

 

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