イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密
先日の連休に帰省して
いた息子から教えてもらった
映画を今日は紹介します。
「イミテーション・ゲーム
エニグマと天才数学者の秘密」
主人公は、アラン・チューリング
私は、この人物がどんな人なのか
この映画を見るまで全く
知りませんでした。
物語が始まって、これはもしや
実在する人物なのでは?
そう思い、Wikipediaで
調べてみると、やはりそうでした。
彼は、今をときめくAI(人工知能)
の概念を生み出した数学者だった
のです。
チューリングは、頭が良すぎる
せいで、同級生からいじめを受けます。
しかも母親からも変わり者扱い。
そんな彼に救いの手を差し伸べた
クリストファー。
チューリングを慰める
言葉がとても印象的。
時として、誰も想像しないような
人物が、想像できない偉業を
成し遂げる。
ほんとにそうだね。
歴史を遡ってみればわかる。
常識に囚われている人に
偉人はいないと
言っても過言ではない。
そして、チューリングに限らず
偉人たちの人生の始まりは、
決まって、茨の道。
輪廻転生というシステムが
あるとしたら、同じ魂が
それを引き継いで、この世の中
の変革を起こしているとしか
思えない。
そして、彼らは共通して、
凡人には到底理解できない
強い信念を持っている。
映画の最後に彼が自殺した
とテロップで流れたので、
調べてみると、彼が命を
絶ったとき、ベッドの横に
青酸化合物を塗ったかじり
かけのリンゴが落ちていた
そうだ。
偶然か否か?
Appleのロゴは、かじりかけの
りんご。
スティーブ・ジョブスは否定して
いるそうだけど、たとえ偶然でも
何か深い縁を感じました。
「エニグマ」の解読に成功し、
チームに活気が戻ってきた場面。
なんと、ドイツ軍が次に狙って
いる場所のすぐ近くにイギリスの
民間船がいることが判明。
軍へ連絡し、援軍を向かわせ
ようとするが、チューリングは
断固拒否。
なぜかといえば、今助けに
行ってしまえば、ドイツ軍に
「エニグマ」を解析したことが
バレてしまい、この後のドイツ軍の
行動が全く読めなくなってしまう
からだ。
チューリングたちチームの役目は、
「エニグマ」解析と、戦争の勝利。
マクロとミクロの視点。
一人の人間
一匹の犬
一羽の鳥
誰だって、かけがえのない命だと
わかっている。
でも大勢の命と未来の世界が
その一人を救うために
失うのだとしたら?
私たちはどうしたらいいのだろう。
主人公チューリングは、その
選択を迫られ、結局彼は、
報告しなかった。
チューリングの彼女役の人、
どこかで見た気がしたのだけど、
「危険なメソッド」に登場した
キーラ・ナイトレーさんですね。
知的な女性役がぴったりハマって
素敵でした。
そして、最後にチューリングに
言った彼女のセリフが素晴らしい。
あなたが普通を望んでも
私は絶対にお断り。
あなたが普通じゃないから
世界はこんなにすばらしい。
ほんとに感謝しかない。
チューリングがいなければ、
この私たちの便利な世界は
存在しなかったのだ!!
チューリングは、警察に同性愛
の罪で逮捕され、入獄するか、
ホルモン治療を受けながら、
保護観察かの選択を与えられ、
ホルモン治療を受けることに
したが、2年後、彼は自殺を
したと言われている。
なんか、切ない映画だったな。