私の宗教体験(2)

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さて、信者たちと共同生活の始まりです。
上は50代独身のおばさまから20代まで
80平米ほどの部屋で
15人ぐらいの女性と寝食を共にしました。
 
私は、献身してなかったけど
信者としての1日はとても忙しい。
 
朝5時、男性信者が暮らすマンションへ移動して祈祷会。
終わればまた自分たちのマンションに戻って朝食。
そして各自、会社に向かいます。
 
仕事をして帰ると、教会に献身しているお姉さま達が
晩御飯を作ってくれています。
大急ぎで食べて、片付けのお手伝いをして
終わるのが7時半ぐらい
 
そろそろのんびりしたい時間ですが
ここからがまた大変。
 
この後、渋谷の街へ出て
伝道をしないといけません。
職場が近かったので、同僚に会わないかヒヤヒヤでした。
 
伝道は、寒い冬でも街行く人々に
幸せですか?とか、今悩んでいることとかありませんか?など
声をかけ、世間話からその人の悩みなどを聞き出し、一人でも
多くの信者にビデオを見てもらい
教会に導くことが目的です。
 
それが終わると、朝と同じように
男性のマンションに行き、夜の祈祷。
終わった後は、各自シャワーを浴びて、就寝です。
 
以上が平日のルーティン。
 
休日は教会の活動日。
この教会は、○○連合という団体を持って
いて、日本のとある政党に肩入れしています。
そのため、私たちのような信者は
選挙のポスターを貼るお手伝いや選挙事務所の
お手伝いをさせられていました。
また、選挙がない時期は、地方へ
いろいろな物を売りに行き
休日とはいえ、教会の活動があったので
睡眠不足が続き
度々金縛りに合ったり、幻覚を見たりしました。
 
これだけ忙しくさせる理由は、信者の思考を停止させる
目的があるからなのでしょう。
 
当時、何が大変だったかというと
職場で、同僚と会話する時に
自分が宗教団体に属していること、
共同生活していることがバレないように接すること。
 
渋谷という場所にいながら
ファッションの流行も話題のテレビ番組も
ま〜〜ったくわからないから同僚の話についていけなくて
毎日ビクビクしていました。
 
なんでこんなこと、続けられたのか?
 
今思えば
私は、小学生の頃に花火で
皮膚移植をするほどの大火傷をした経験があったり
両親が姉ばかり可愛がっていたので
自分なんてどうせという
自己否定感の強い人間だったからです。
 
カルト宗教全般、どこもそうだと思いますが
マインドコントロールされやすい人というのは
 
自己否定感を持った人間、つまり自信がなく、劣等感を持って
いるタイプは、ターゲットになりやすいんです。
 
この教会でも
我々人間は「土より劣る身」と教えられ
まずは、自己否定から入ります。
すでに劣等感の強い私は
土より劣るか〜
だよね〜
と妙に納得しちゃってました。
 
そして、祖先の因縁、罪深い祖先の償いを
この試練(摂理?)を乗り越えれば
あなたは祖先を救うことができるのよ!
な〜〜んて優越感をくすぐられ
私は選ばれし民!!✨なんだわ!!
すっかりその気にさせられ
続けちゃっていたのです。
 
ところが、信者になって1年も経った頃
突然、私は目が覚めます。
 
 
ある日、幹部の男性から
摂理のために各自、保険証でお金を
借りて献金しましょうと言われたのです。
 
同じ信者の中には、親族と縁を切ってまで
実家を売り、何千万も献金した人も
たくさんいたので、幹部の話を
みんな当たり前のように
聞いていたけど
私にはまったく理解ができませんでした。
 
というのも
私の両親はとにかく借金が嫌いで
小さい頃から私に借金だけはするな!と
きつく言われて育ったから。
 
それにこの頃すでに教会の活動に
嫌気がさしていたのでしょう
借金してまで、先祖の償いのためとはいえ
年相応の遊びや恋愛、ファッション
そして、暖かいお風呂、実家の美味しい食事・・・
あ〜〜〜〜〜〜〜〜もう無理!!
ずっと我慢してきたあれやこれやが一気に噴き出し
 
覚醒!!!!←遅っ
 
先祖の皆様ごめんなさい。
私じゃなく、もっと意志の強い親族に頼ってね。ヨロ!
 
同じ信者でずっと仲良くしてくれた
Wちゃんから引き止められたけど
ほんとごめん!と言って
共同生活していたマンションを飛び出し
親に頭を下げ、実家に戻ったのでした。
 
 
かれこれ30年も前のことなので
あやふやな部分は、同じように脱会した信者たちのブログで
少し確認させてもらったら
何十年も教会から抜け出せなかった人がいて
 
あの時、私を引き止めてくれたWちゃんのことが
心配になりました。彼女は今頃どうしているだろう
 
脱会した後もWちゃんのことはずっと気になっていました。
でも当時は、携帯もない時代。
彼女と連絡を取るには
教会に電話をするしかありません。
でもそんなことをしたら、また引き戻されてしまう可能性があります。
結局、あれから彼女とは会えないままです。
 
どうか教会から抜け出し、普通の生活に戻り
幸せになっていることを願うばかりです。
 
さて、なんで宗教について書いたかというと
占いも1歩間違えると
同じようなことになりかねないなと思ったからです。
 
それはまた今度。