朝ドラ「おかえりモネ」から学ぶ陰陽思想

今朝の朝ドラ「おかえりモネ」を

見ていたら、とても興味深い

セリフがあったので、

紹介したいと思います。

 

夏木マリさん演じる

サヤカさんが、能を

舞うシーン。

 

サヤカさん

能では、物事の陰と陽を

整えることを意味すんの。

 

陰と陽のバランスが悪いと

この世界全体が不安定に

なんのよ。

 

舞を舞って、天の陰陽が

整うと雨が降るって

言われでんの。

 

気象予報士試験に合格し、

東京へ行くことを報告しなければ

ならないモネ。

なかなか言い出せない彼女に

サヤカさんが放ったセリフが

 

「仁に過ぐれば弱くなる」だよ。

「行きなさい。自分の思う方へ」

 

う〜〜〜泣けるな〜。

 

セリフも良かったけど、

夏木マリさんの舞がとても綺麗で、

凛としててカッコ良かったです。

 

それと、

「私は一人で生きてきた。

これからも一人で生きていく」

というセリフは、今の私にとても

響くものでした。

 

さて、これらのセリフの中で、

特に気になったのが、

 

「仁に過ぐれば弱くなる」

 

調べたら、伊達政宗公の

五常訓だそうです。

 

     

 

 

この5つは儒教で説かれている

仁・智・義・礼・信という

人が守るべき5つの教えで、

五徳(五常)と言います。

 

これに対して、独眼竜政宗こと、

伊達政宗公は、いやいやちょっと

待て!守るべき教えも、行き過ぎる

と良くないということをあらわした

のがこの「五常訓」です。

 

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「仁に過ぐれば弱くなる」

 

「仁」の意味は、人を思いやる

心のこと。

 

これに対し、人を思いやることは

大事だけど、行き過ぎると、

相手のためにならないと

言っています。

 

 

「義に過ぐれば固くなる」

「義」の意味は、利欲にとらわれず

正義や正しいことをする。

 

これに対し、正義を追求しすぎると、

頑なになるよと言っています。

 

 

「礼に過ぐれば諂(へつらう)となる」

「礼」は、伝統的な習慣、制度などに

おいて、礼儀をわきまえること。

 

これが行き過ぎると、相手に媚を売る

ような人になるから気をつけなさいと

言っています。

 

「智に過ぐれば嘘をつく」

「智」は、知識豊富で、道理をよく

理解する。

これに対し、政宗公は、こういう

人ほど、嘘が多くなるので、ほどほど

にねと言っています。

 

「信に過ぐれば損をする」

「信」は、信用、信仰。

人を信じる心。

これに対して、政宗公は、

信じすぎると騙されたり

して、損をしますよと言っています。

 

今日の「おかえりモネ」では、

これらを陰陽思想で表現して

いましたね。

 

サヤカさん

能では、物事の陰と陽を整える

ことを意味すんの。

 

陰と陽のバランスが悪いとこの

世界全体が不安定になんのよ。

 

舞を舞って、天の陰陽が整うと

雨が降るって言われでんの。

 

モネ

気象もそうなんです。

バランス取ってるんです。

気圧の差をなくすために 

風が吹く。

水の量が偏らないように 

雨が降る。

 

 

お天気もそうなんだね。

ということは、私たちのカラダも

きっと同じだね。

 

先日、神仙思想の土台となっている

「黄帝内経」が、漫画でわかりやすく

書かれた本を購入したんですが、

 

そこにも調和がとても大事だと

書かれていました。

 

「まんが黄帝内経ー中国古代の

養生奇書」

p46

およそ陰陽調和の鍵は、陽は

しっかり外を守ることである。

 

陰陽の片方が強すぎるのは、

春があるが、秋はない、

冬があるが、夏がないのと

同じである。

 

だから、陰陽の調和は、

養生の最も基本的な決まり

である。

 

だよね〜。 

 

 

 

今回、サヤカさんが、

言っていた能についての

セリフがとても気になって、

調べてみたら、能と陰陽五行は

とても深い関係があるそうなので、

近いうちに能についても調べて

みようと思います。